2015年6月6日土曜日

シェアハウス

4年ほど前、東戸塚にあるシェアハウスに住んでみた。
当時は横浜に転勤になったばかりで、なんとなくアメリカのドラマのイメージでシェアハウスの方が都会のイメージに合っていたからそうした。

関東には団塊世代の時代(50年ほど前)の社宅がたくさんあり、少子化の現在、企業がそこを売り払い、シェアハウスになるのが一般的だ。当然、団塊世代の部屋にトイレや風呂はなく共用となる。

住んでいるのは30歳前後の人が多かった。私のイメージでは、この年齢だと仕事や恋愛、夢にあふれているのが普通だと思っていたが、ここはシェアハウス、世の中に疲弊している人が多かった。

食べ物は100均で買う
車は夢のまた夢
300万貯金があれば大金持ち

なんとなく、節約術が身につきそうな場所ではあったが、それよりも貧乏の悪いマインドが身につきそうだった。
これは恐ろしい。周りが貧乏で自分もいつの間にか自殺願望に近い、「貧乏は美しい、貧乏になりたい」と言う思想が定着してしまう。
具体的には、

仕事は嫌ならやめて転職しよう
お金は持っていても無駄。使ってしまおう
みんな貧乏なんだからこれでいい

そんな感じの思想です。
確かに貧乏はエコだが、現代の奴隷制度でもあり抜け出したいところ。

誰もお金を作ろうと言う発想がないし、アイデアはあってもどうせ無理と思って絶対に行動に出なかった。このどうせ無理という思い込みが一番悪かった。

私は発想の転換をして行動に出た。私もこのシェアハウスのように、企業の社宅を買い上げて、自分の住むシェアハウスを作ろうと思った。

私は断って置くと、貯金がゼロからスタートした一般的な技術系サラリーマンで、この時は就職3年目だった。

横浜で社宅と聞くと高い気がするが、実際は一億円ちょっとだった。もちろん現金で買えるわけもないが、実は一般的なサラリーマンなら十分に融資が通る額なのだ。

不動産は銀行にとってもリスクが少なく、相手が返済出来なくても土地と建物で資金を回収しやすいので、普通のサラリーマンなら余裕で貸してくれる。

この発想から最初の1年目は200万円で小さなマンションを名古屋に買い、その時の不動産会社と仲良くなり(しかも大きな買い物をするので、信用できるかチェックも兼ねた) そこに売りに出ている社宅を探してもらい、2年目に購入した。

シェアハウスに住んでいる人が、別のシェアハウスを作ろうと社宅を買った。当然、疲弊している彼らにはそんな話は出来ない。

貧乏を抜け出して、事業で社会貢献(いいシェアハウスを作る)した方がよっぽど世の中のためになる。もちろんどちらをえらかは自由だが。